ゆめ・まち隊の突撃レポート

阪神電気鉄道
絵画コンクール「ぼくとわたしの阪神電車」

第32回は、こども達が自由な感性を発揮して絵を描き発表する機会を提供し、阪神電車の魅力を地域へと発信していく、阪神電気鉄道主催の絵画コンクール「ぼくとわたしの阪神電車」についてご紹介します。
(本ページの内容は、2012年8月時点のものです)


自由な発想で描く「ぼくとわたしの阪神電車」
2004年から8年にわたって行われている「ぼくとわたしの阪神電車」の始まりについて、阪神電気鉄道の長田さんはこう語ります。
「始まりは、開業100周年事業の一環として、“こども達に阪神電車を好きになってもらいたい”という想いから、このコンクールを企画しました。8年間継続して『ぼくとわたしの阪神電車』というテーマで行っていますが、これはこども達の自由な発想を制限したくなかったからなんです。
過去には、テーマを変えようと検討したこともあります。しかし、実際に集まった作品に表れている、こども達の発想力の豊かさ、大人にはない観察力を見て、こども達一人ひとりが見ているもの、感じていること、内に秘めている想いを表現してもらうためには、テーマを絞ってこども達の想像力を制限しない方がいいということになったんです。
ですから、このテーマはいわば『考えるヒント』。自由に、のびのびと、思う存分好きなものを描いてくれれば、と思っています」。
阪神電気鉄道の長田さん

審査員の駅長やデザイナーも舌を巻く傑作が約1,600点!
一枚一枚の作品を眺めながら語るのは、阪神電気鉄道の平尾さん。
「コンクールの募集に関しては、電車の駅や車内にポスターを掲出するほか、沿線の小学校や絵画教室、美術館などに、呼びかけを行っています。
今では、募集期間が近づくと小学校の先生からお問い合わせが入るほど、定着してきました。嬉しいことに、8年間で応募点数は着実に増えており、第一回目の時は154点だったのですが、昨年2011年は1,597点と、十倍以上の作品が集まりました。阪神なんば線の開通や直通特急の運行によって、姫路や奈良からの応募も増えているんですよ。
審査にあたっては阪神電気鉄道の駅長と、外部からデザイナーにも来ていただいてます。本当に毎年素晴らしい作品が集まっており、駅長が手に取るなり“ここはあの駅だ”とつぶやくほど細かなディティールのものや、デザイナー審査員に “もしかしたら、この子は天才かもしれない”と言わしめた作品もあるほどなんです。
どれもこども達が一生懸命描いた作品たちなので選考は難しいですが、毎年本当に楽しく作品を見せていただいてます」。
阪神電気鉄道の平尾さん

未来を担うこども達の感性を表現する場として
コンクールの受賞作品はWebサイトに掲載されるほか、駅や車内のポスターなどを通じてお披露目されます。また、2011年はショッピングモールでも展示されました。「地域の方が、足を止めてじっと見入ってくださるんです。ご夫婦で、“これがいいよ”と話されている姿を見ていると、自分の絵がほめられたみたいに嬉しいですね」と語る平尾さん。
コンクールで大賞を受賞したお子様には、表彰状以外にも素敵なプレゼントが用意されています。
それは秋に行われる「鉄道の日 はんしんまつり」で、「一日駅長」になれること。西宮駅で憧れの駅長さんと一緒に電車を見送る姿に、お子様だけでなく親御様も喜ばれるそう。「このコンクールを通して阪神電車のファンになってほしい、題材として電車を観察することで、もっと電車に興味を持ってほしいと思っています。
ただそれ以上に、こどもの時にしか持てない感性・想像力を表現する場を提供し続けていきたいのです。画用紙を前に、思いっきり筆を運べる期間というのは、予想以上にとても短い期間なのではないでしょうか、日々の生活で抱いた様々なイメージを画用紙の上に存分に表現して、夏休みの思い出にもしてほしいですね」。机の上に拡げられた絵画をいとおしそうに眺めて話す平尾さんの言葉からは、その強い想いと期待が感じられました。
2012年の絵画コンクール「ぼくとわたしの阪神電車」は9月9日まで作品を募集中!今年度の応募作品を早く見てみたい、そう思える取材となりました。
詳細はこちら 「ぼくとわたしの阪神電車」
大賞を受賞すると一日駅長に

行ってきました!社会貢献担当の当日レポート 絵画コンテスト「ぼくとわたしの阪神電車」

2012年の「ぼくとわたしの阪神電車」作品募集が始まる6月初旬。
阪神電気鉄道本社の会議室のテーブルの上には、色彩豊かな受賞作品が広げられていました。これらの力作は昨年2011年の受賞作品。いずれも「これが、小学生の作品?!」と思わず声が上がるほど、素晴らしいものばかり。石垣の石一つひとつまで色を変えてディティールにこだわった作品、印象派絵画のように淡く、表情豊かに描かれた作品、中には電車から無数の手が生えたり、昆虫が電車になったりと、こどもの豊かな想像力が十二分に表現されています。

こどもたちの絵を見ている中で気づかされたのは、絵の中に登場する人々がみんな笑顔であること。私たち大人は多くの場合、どこかへ移動するための交通手段として電車を見ていますが、こども達にとっては電車に乗ること自体が大きな「イベント」なんだな、と自分の幼いころを思い出しながら、懐かしく感じることができました。

「ぼくとわたしの阪神電車」は今年で8年目を迎え、第一回のコンクール時に、小学校6年生であったこども達は、今年で20歳。
「もしかしたら、数年後には応募者の中からアーティストが生まれたり、阪神電車の社員が生まれるかもしれませんね。もし彼らに“あの時のコンクールがきっかけで…”と話をされたら、私は嬉しくて倒れちゃうかもしれません」と話す平尾さん。
8年の歴史の中で、「ぼくとわたしの阪神電車」は、こども達の夢だけなく阪神電気鉄道の社員の方々の夢も紡ぎ出す、素敵なコンクールとなっているようです。





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